死亡保険金の額はどのように考えればいい?
自分(もしくは世帯主)が亡くなったらいくら保険がおりるか把握していますでしょうか?
毎月保険料を払っていながら意外と忘れがちです。
「保険会社に勧められるまま入ったからちょっと分かんない(笑)」という人も多い。
生命保険(死亡保険)は万一の際、遺族が十分生活していけるよう加入するものです。
いくらの死亡保険金額を設定すれば十分か確認し、それに見合った保険を探すことで、場合によっては保険料を節減することもできます。
特に昔入ったまま見直していないという方は保険料を払いすぎている可能性があります。
一方、死亡保険金額が少なすぎる方もいらっしゃいます。
終身保険にしては3000万円という高額な保険金額でかなり高額な保険料を払っており、老後の貯蓄計画は充実しているけど、今死んだら遺族が十分生活していけない。
こういうバランスの悪い方もいらっしゃいます。
では死亡保険金の設定はどのように考えればよいのでしょうか。
適切な死亡保険金の額を確認する手順
▼死亡保険金の検討フロー
1.今、世帯主が亡くなったら将来家庭にいくら足りなくなるか(必要保障額を)計算する。
↓
2.今後の必要保障額の推移をシミュレーションする。
↓
3.見合った保険を探す。
まずは、
1.今、世帯主が亡くなったら将来家庭にいくら足りなくなるか(必要保障額を)計算する。
について考えたいと思います。
もし今、世帯主が亡くなったら生活はどう変わるでしょう?
・給与収入がなくなる
・遺族年金が入ってくる
・話し相手がいなくなる
・部屋が広くなる
・支出が減る
・保険がおりる
・・・・・
色々あると思いますが、ここではお金の話に限定します。
必要保障額は検索するといろいろなサイトでシミュレーションできます。
もし可能なら自分でエクセルなどで計算した方が納得感が出るでしょう。
上記エクセルファイルを添付しますのでよろしければご自身であれこれ検討してみてください。
参考例として一般的な33歳会社員夫、妻=主婦、子供1人を想像しながら入力、必要保障額が5,810万円となりました。
必要保障額をカバーするように死亡保険に加入するというのが最も合理的ですね。
または、保険金額を調整する代わりに他に収入を増やすとか、支出を減らすなどの検討も有効でしょう。
▼夫が亡くなった場合の年金額
生命保険文化センター『遺族保障ガイド』
収入
▼金融資産
預金、株などの有価証券の合計です。
▼遺族年金
受取金額はだいたい以下のようになっています。
・18歳までの子供が2人いる期間は年間160万円程
・18歳までの子供が1人いる期間は年間140万円程
・子供独立~妻64歳までは年間100万円程
・妻65歳~年間120万円程
妻ひとりの期間、働ける年齢のうちはしのげるかもしれませんが、妻65歳以降年間110万円(月10万弱)では生活していけないでしょう。
ちなみに、夫婦二人健在だと夫の厚生年金と二人の基礎年金合わせて年間230~280万円程受取れますから、贅沢言わなければ生きてはいけそうです。
それに比べると、遺された妻ひとりの老後は厳しいですね。
▼会社からの保障(補償)
弔慰金として会社により300万円~500万円程が一般的に支給されるようです。また、死亡退職金は、定年まで勤めた場合に備え会社がその人のために積み立てている金額です。年齢が上がる程、定年時にもらえるはずだった退職金額に近づくわけです。
この他、業務上災害で死亡した場合の労災保険などがありますが、業務と関係ない病気で亡くなる場合もありますので、必要保障額を計算する上では算出対象外とします。
▼その他収入
不動産収入やその他の収入があれば考慮します。
支出
▼基本生活費
子供独立後は、それ以前の70%程度が一般的とされます。
▼住居費
もし、住宅ローンを組んでいれば団体信用生命保険により、それ以後の返済が不要になります。住居費としては、維持費(修繕、管理、固定資産税等)のみということになります。この辺りにも住宅を購入する意義がありますね。
▼子供の教育費
ここでは学費、習い事にかかる費用を記入します。
▼保険料
妻ひとりの保険として、死亡保険、医療保険に加え、大きな病気やケガで働けなくなった場合の所得補償保険など検討されると良いと思います。
なんにせよ、色々とケースを想定して事前対策を打っておくことが大切です。
将来に渡っての必要保障額の推移はどう計算する? 前回の記事「死亡保険 必要保障額の計算してみよう!」では“今”世帯主が亡…