保険金請求

【火災保険】同じ事故原因で何度も保険金請求してもよいのですか?

同じ事故原因で何度も保険請求しても問題ないのか?

企業の火災保険契約では、その企業特有の事故が何度も起きることがあります。

たとえば、地域がら、毎年落雷があるとか、大型の物流施設でトラック等による当て逃げが多いとか、豪雪地域で毎年雪害があるとか、山林地帯でよく獣害が発生するとか、毎年台風で何かしら破損するなど、立地や事業の特性に応じたその企業特有のリスクがあります。

それらの事故に対して損害をカバーできる火災保険に加入していれば、保険金は何度でも支払われますが、「同じような事故で何度も保険請求してもいいんですか?」と聞かれることがあります。

 

損害率(支払保険金/支払保険料)がひとつのポイントになる

自動車保険(ノンフリート=10台未満の契約)は事故があると事故の種類に応じて等級が下がっていって、自動的に次回の割引率(または割増率)が明確に決まります。

火災保険も自動車保険と同じように1回保険を受け取れば自動的に次回更新時の保険料が上がってしまうと勘違いしてらっしゃる方もいますが、火災保険は必ずしもそうではありません。

火災保険には各保険会社・各商品ごとに様々な割引の種類があり、次回の保険料見積もりにあたり、過去の事故の種類や支払保険金額の大きさ等が考慮されます。

たとえば、保険料に比べて支払保険金額が小さいとか、再発の可能性が極めて低いとか、そもそもその火災保険契約に事故後に削除されるような割引が設定されていない等の場合、保険金を受け取っても次回の引受条件が変わらない場合がよくあります。

企業向けの火災保険において、一定以上の保険料水準になると保険会社はその契約の「長期的な損害率」に着目します。

損害率とは、支払保険金÷支払保険料で表されるもので、多くの場合、過去3年とか過去5年での合計支払保険金÷支払保険料を確認し、損害率が良好であれば、次回も同様の引受条件になりやすいのです。

開示されているディスクロージャー資料を見ると、日本の損保会社では、保険種類により概ね5~6割の損害率になっていることが多く、保険引受にあたっても長期的に見てその保険契約の損害率が5~6割以内であれば「まぁよし」という感じになるでしょう。

一方、長期的にみて損害率が非常に悪いとか、同じような事故が頻発していて、将来も同様の事故が起こる可能性が高いと見られれば、次回の保険料がUPしたり、一定の免責金額が設定されたり、特定の事故について支払対象外になるような契約条件になっていきます。

したがって、「同じ事故原因で何度も保険請求してよいのか?」という質問に対しては、長期的な損害率によるというのがひとつの回答です。

 

どうしても同様の事故が毎年発生してしまう場合は?

立地や事業形態によってどうしても高額な事故が毎年発生してしまうという企業もありますが、そういう場合は保険とうまく付き合っていくしかありません。

もし、現状で損害率がかなり悪いとしても、これから事故の軽減や修理費のダウン、免責金額の設定、保険会社の相見積もりなど、長期的にみて損害率5~6割以内を目指せるようなコントロールが必要になるでしょう。

場合によっては保険会社の関連会社(リスクコンサル会社)による物件調査・減災アドバイスなどを受けることもできます。

保険会社もできればWin-Winになるよう保険契約を継続したいと考えていますので、うまく付き合っていくことで、大きな事故時にも財産を守れる保険契約を継続できるものと思います。

 


(注)記載のある各保険については一般的な内容の説明です。個別具体的な保険契約内容についてはパンフレットや重要事項説明書、約款等をご確認いただくか、保険代理店または保険会社へお問い合わせください。


 


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