年収1000万円でも

年収1000万円でも老後破産するのはなぜ?

老後は意外に長いもの。

会社員を65歳で退職したとしても、平均余命は男性で約20年(つまり85歳まで)、女性で約25年(つまり90歳まで)あります。
厚生労働省 平成30年簡易生命表『主な年齢の平均余命』

たとえ現在の年収が高くても支出も高ければ家計が破綻することも十分考えられます。一度上げてしまった生活レベルは心理的になかなか落とせないもの。

以下、仮に大病や死別がなかった場合のシミュレーションをしてみましょう。

〇夫=50歳会社員・年収1000万円(手取り年収750万円)・61歳~65歳までは手取り500万円・上昇率1.5%/年
〇妻=専業主婦
〇子供2人(20歳大学生、17歳高校生)
〇金融資産1000万円
〇住宅=持ち家(一戸建て)、住宅ローン残高2000万円、残期間17年
年収1000万キャッシュフロー

基本生活費は月30万円(年間360万円)としました。
ちなみに総務省『家計調査年報』によれば2014年の消費支出は住居費を除いて約27万円。

老後も基本生活費は月30万円(年間360万円・インフレ率年0.5%)として変更しない前提。
ちなみに、総務省『家計調査年報』によれば、60歳以上の無職世帯(二人以上)の平均消費支出は住居費を除いて月約23万円。生命保険文化センター『生活保障に関する調査』では、ゆとりある老後生活を送るための費用は月約36万円となっています。

上記の前提でシミュレーションを行うと、子供が独立する55歳頃から年間収支が一気に改善するものの、退職後は年間収支が毎年概ね200万超の赤字となり、退職時に4000万円超あった貯金は84歳頃底をつく見通しとなります。

アクシデントも想定しておく必要がある

ここで、基本生活費を65歳以降、月25万円に下げれば90歳まで長生きしても貯金がもつ計算となりますが、以下のようなことが起きれば収支は大きく悪化するものと思われます。
・住宅のリフォーム
・大病/大けが
・身内の介護/世話
・離婚(死別含む)・・・受取年金額が減少する。
・災害
etc…

老後は特に、病気になりやすくなることや、身内の介護、離婚(死別)があるものとして想定する必要がありますので、余裕をもった計画が大切です。

平成29年民間給与実態統計調査結果(第3表 給与階級別の総括表)によれば給与所得者のうち、年収1000万円を超える割合は7%程とのこと。

一般的な世帯よりもかなり裕福といえる環境でも、一般的な支出をするのがギリギリと言えます。なんだか生きていくのって大変ですね。

キャッシュフローを改善するためには、無駄な支出を削減しつつ、資産運用や、その他収入策、場合によっては家族の在り方(同居等)も検討しなくてはならないかもしれません。

生活レベルを上げることは抵抗なくできますが、生活レベルを下げることは大きな抵抗感を伴います。会社を退職したからといって、自動的に支出が下がるわけではなくかなり意識しないといけないのかもしれません。

会社員としての交際費やスーツなどの被服費はなくなりますが、余りある時間を過ごすための費用や、新たに始まる趣味やご近所づきあいに費用がかかるケースもあるでしょう。

考えなく支出をせず、長期的な視点で収支を検討することが大切ですね(夫婦関係も気をつけなければならないようです)。

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