日本の人口は、いま大きな転換点を迎えています。2026年1月時点で総人口は約1億2,295万人、前年から60万人減少しました。この減少ペースは今後さらに加速し、50年後の2070年には現在の約7割、8,700万人にまで減る見込みです。
国立社会保障・人口問題研究所が2023年に公表した最新の「日本の将来推計人口(令和5年推計)」をもとに、日本の未来の人口構造と、それが私たちの生活やライフプランにどう影響するのかを見ていきましょう。
日本の総人口はどう推移する?
現在から2070年までの推計(出生中位・死亡中位)
| 年 | 総人口 | 前年比 |
|---|---|---|
| 2020年 | 1億2,615万人 | – |
| 2026年 | 約1億2,295万人 | -60万人 |
| 2030年 | 1億1,913万人 | – |
| 2040年 | 1億1,284万人 | – |
| 2050年 | 1億0,469万人 | – |
| 2056年 | 9,965万人 | 1億人割れ |
| 2070年 | 8,700万人 | – |
2026年現在、日本の総人口は毎年約60万人のペースで減少しています。このペースが続くと、2056年には1億人を割り込み、2070年には現在の約3割減の8,700万人にまで縮小します。

前回2017年の推計では2053年に1億人を割ると予測されていましたが、今回は3年遅れの2056年に修正されました。これは外国人の入国超過数の増加(年間約16.4万人)が主な要因です。
年齢別人口の変化と高齢化率
人口減少よりも深刻なのが、年齢構成の変化です。
年齢3区分別の人口推移(出生中位・死亡中位)
| 年 | 0~14歳 | 15~64歳 | 65歳以上 | 高齢化率 |
|---|---|---|---|---|
| 2020年 | 1,503万人(11.9%) | 7,509万人(59.5%) | 3,603万人(28.6%) | 28.6% |
| 2026年 | 約1,400万人(10.9%) | 約7,200万人(58%) | 約3,700万人(30%) | 約30% |
| 2040年 | 1,194万人(10.6%) | 6,213万人(55.1%) | 3,928万人(34.8%) | 34.8% |
| 2070年 | 797万人(9.2%) | 4,535万人(52.1%) | 3,368万人(38.7%) | 38.7% |
ポイント:
- 子供(0~14歳): 2070年には797万人まで減少。総人口の9.2%に過ぎません。
- 生産年齢人口(15~64歳): 2070年には4,535万人と、2020年の約60%に減少。働き手不足が深刻化します。
- 高齢者(65歳以上): 2043年にピーク(3,953万人)を迎え、その後緩やかに減少。しかし高齢化率は上昇を続け、2070年には38.7%に達します。つまり、国民の約2.6人に1人が65歳以上という超高齢社会です。

歴史的な視点:過去と未来の高齢化率
日本の高齢化率の推移を振り返ると、その変化の速さに驚かされます。
| 年 | 高齢化率 | 備考 |
|---|---|---|
| 1960年代 | 約5~6% | 高度経済成長期 |
| 1985年 | 10% | 高齢化社会(7%超) |
| 2005年 | 20% | 超高齢社会(21%超) |
| 2020年 | 28.6% | – |
| 2026年 | 約30% | 3人に1人が高齢者に近づく |
| 2070年 | 38.7% | 2.6人に1人が高齢者 |
わずか60年で高齢化率は5倍以上に跳ね上がりました。この急激な変化は、世界に類を見ない速さです。
出生数の激減:将来を左右する最大要因
人口減少の最大の原因は、出生数の減少です。
出生数の推移:
- 1973年(昭和48年): 209万人
- 2000年(平成12年): 119万人
- 2020年(令和2年): 81万人
- 2024年(令和6年): 約68.6万人(速報値)
- 2025年(令和7年): 約66.5万人(推計)
2024年には統計開始以来初めて70万人を下回り、2025年も減少が続く見通しです。合計特殊出生率は2024年時点で約1.2前後と推定され、国立社会保障・人口問題研究所の長期投影水準1.36(2070年)を大きく下回るペースです。
このまま出生数が減り続ければ、推計よりもさらに厳しい人口減少が現実となる可能性があります。
人口減少が経済とライフプランに与える影響
1. 労働力不足と経済成長の鈍化 生産年齢人口が2070年に現在の6割に減少するということは、働き手が4割減ることを意味します。これにより、企業の人手不足、介護・医療サービスの供給不足、地方の過疎化が深刻化します。
2. 社会保障費の増大 高齢者1人を支える現役世代の人数は、2020年には約2.1人でしたが、2070年には約1.3人になります。年金・医療・介護の負担は現役世代にさらに重くのしかかります。
3. 地方の消滅危機 東京圏への人口集中が続く一方、地方では市町村の持続可能性が危機に瀕しています。2040年までに自治体の半数近くが消滅可能性都市になるとの試算もあります。
4. ライフプランへの影響 人口減少時代には、以下の視点が重要です。
- 老後資金の確保: 年金給付水準の低下リスクに備え、iDeCoやNISAなどの自助努力が必須。
- 住宅・不動産の選択: 人口減少エリアの不動産価値下落リスクを考慮。
- 介護・医療費の準備: 高齢期の医療・介護費用を事前にシミュレーション。
2100年の日本:人口6,000万人時代へ
国立社会保障・人口問題研究所の長期参考推計によれば、2100年には日本の総人口は約6,000万人(中位推計)にまで減少する見込みです。これは明治時代後期の人口規模に相当します。
まとめ:人口減少時代を生き抜くために
✅ 2026年現在: 総人口約1億2,295万人、年間60万人減少
✅ 2056年: 1億人割れ
✅ 2070年: 総人口8,700万人、高齢化率38.7%
✅ 2100年: 総人口約6,000万人(長期推計)
✅ 出生数: 2024年68.6万人、2025年66.5万人と過去最低を更新中
✅ 経済影響: 労働力不足、社会保障費増大、地方消滅リスク
人口減少と高齢化は、私たちの生活やキャリア、老後資金に直結する問題です。未来の人口構造を理解し、早めにライフプランを立てることが、これからの時代を生き抜く鍵となります。



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