単独ローン、ペアローン、連帯債務、連帯保証はどう選ぶか

単独ローン、ペアローン、連帯債務、連帯保証はどう選ぶか
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住宅ローン借入形態の利用割合

住宅ローンを検討する際には、「単独ローン」「ペアローン」「連帯債務」「連帯保証」という4つの選択肢があります。

それぞれにメリット・デメリットがあり、どのタイプが適しているかは家計や働き方、リスクへの考え方によって異なります。

三井住友トラスト・資産のミライ研究所が2025年1月に実施した1万人規模の調査によると、住宅ローン利用者の借入形態は以下のとおりです。

各借入形態の利用割合(全国・全年代)
・単独ローン:71.4%
・ペアローン:9.4%
・その他(連帯債務・連帯保証など):19.2%

ただし、20〜30代に限るとペアローンの利用率は約20.6%と倍増しています。これは共働き世帯の増加や住宅価格の上昇に伴い、収入合算による借入額の増加を求める傾向が背景にあると思います。

単独ローン(1人で借りる)

特徴:借入名義人は1人で、もう1人は債務に関与しない。
メリット:手続きがシンプル。
デメリット:借入可能額が希望より少なくなることも。
団体信用生命保険:借入本人のみ
向いている人:1人の収入で十分な借入が可能。

ペアローン(2人でそれぞれローンを組む)

特徴:夫婦など2人がそれぞれ住宅ローンを組み、1つの物件を共有。
メリット:収入合算により借入可能額を増やせる。住宅ローン控除が2人分適用可能。
デメリット:手数料や登記費用が2人分発生。離婚時などの精算がやや複雑。
団体信用生命保険:2人とも個別に加入
向いている人:共働きで借入額を増やしたい場合。税制優遇も重視したい。

連帯債務(1人が主債務者で、もう1人も返済義務を負う)

特徴:契約は1本だが、収入合算が可能で2人が返済責任を負う。
メリット:収入合算で借入額増加。契約は1本でペアローンよりシンプル。住宅ローン控除も分配可能。
デメリット:全額の返済義務がどちらにもある。
団体信用生命保険:連帯債務者(もう1人)には団信が適用されないのが一般的。ただしフラット35の「デュエット(夫婦連生型)」を利用すると、夫婦のどちらかが死亡した場合に全額完済される団信に加入できる(保険料別途)
向いている人:共働きで収入合算を希望するが、契約を簡単にしたい人。

連帯保証(1人が借り、もう1人が保証人となる)

特徴:借入は1人で、もう1人が保証人として責任を負う。
メリット:単独ローンと手続きはほぼ同様。
デメリット:返済義務があるのに保証人には住宅ローン控除は適用されない。
団体信用生命保険:借入本人のみ
向いている人:主債務者の収入が高く、保証人の税制優遇を重視しない場合。

    夫婦の働き方や考え方、税優遇などを考慮し、一番合っていると思える住宅ローンを選択できるといいですね。

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