過去28年間(1990-2017)の投資シミュレーション(エクセルツールあり)

過去28年間(1990-2017)の投資シミュレーション(エクセルツールあり)

ライフプランには無視できない投資の効果

ライフプラン(キャッシュフロー表)を作成するうえで、重要な検討項目のひとつが金融資産運用です。

今回は長期・国際分散投資がテーマです。

ケース1
たとえば、若い方が30年後までに老後資金として3000万円貯めたいとします。銀行預金系年0.5%で運用するとして毎月77,257円づつ積み立てる必要がありますが・・

それがもし、年3.0%で運用できると毎月51,481円で済みます
それがもし、年5.0%で運用できると毎月36,046円で済みます
それがもし、年7.0%で運用できると毎月24,591円で済みます
(税金は考慮せず)

ケース2
たとえば、定年退職された方が3000万円を銀行預金系0.5%で運用しつつ毎月20万円づつ取り崩せば12年5か月でなくなります。60歳定年なら「72歳」で資金がなくなります。

それがもし、年3.0%で運用できると15年8か月(75歳)までもちます
それがもし、年5.0%で運用できると19年7か月(79歳)までもちます
それがもし、年7.0%で運用できると29年9か月(89歳)までもちます

金融資産の想定運用利回りは生活設計において非常に重要なことがお分かりいただけるでしょう。

過去28年間の投資結果はどうだったのか?シミュレーションしてみる

一般的に日本では資産運用といえば怖いというイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。

1970~1980年代は10年定期の年利回りが10%前後もあり、リスクの高い株などの資産運用の必要がなく、また、バブル崩壊以降はデフレの時代が続き、物価が上がらなかったために低利の銀行預金でもあまり問題になりませんでした。

海外に比べ資産運用の習慣が根付かなかった理由はこの辺りにあるのかもしれません。

資産運用に対する基本的な知識が不十分なため、近年の401K(確定拠出年金)や、NISA制度があってもライフプランを見据えた長期的な視点で資産運用を活用できている世帯は少ないように感じます。

ここで紹介する長期・国際分散投資の基本は過去の日本株、外国株、日本債券、外国債券、外国リート(不動産投資信託)のデータに基づき、より信頼性の高いミドルリスク・ミドルリターンを狙う試みです。

また、資産運用は個人の「リスク許容度」に応じて戦略を変える必要がありますので、基本を押さえつつ、積極的に運用したい方はよりハイリスクハイリターンを検討し、安定志向の方はよりローリスクローリターンの戦略を検討されると良いと思います。

なお、ここでの「リスク」は危険性という意味でなく、「不確実性」を意味します。リスクが低いということは確実性が高いという意味ですね。たとえば普通預金はリスクが低い=確実性が高い、といえます。

以下の図は日本株、外国株、日本債券、外国債券、外国リートのインデックスの各年利回りです。インデックスとはその投資先カテゴリのすべての平均を意味していると考えてOKです。日本株のインデックス指標はTOPIXで、東証一部に上場している企業の株全部ということです。

過去28年間の投資シミュレーション1990-2017

たとえば1990年の日本株は-39.4%でした!
これはバブル崩壊の影響ですね。
周囲が好調だからといって1990年の年始に投資をした場合、1年間で約4割の資金がマイナスになったということ。

その後数年おきにプラスとマイナスを繰り返し、1990年からの28年間では年平均リターンが2.5%でした。現在の定期預金金利よりはましでしょうか。
日本株は低成長と言われながらも一応プラスの結果です。

外国株は28年間の年平均リターンが10.6% さすがに利回りが良いですね。
ここでの外国株というのは世界中の株を表します。アメリカの時価総額が大きいのでアメリカが約半分と考えて良いと思います。

日本債券は年平均リターンが3.5%
1990年代前半は利回りが高いですね。
これは株と異なる動きをするという典型例でしょう。
しかも日本債券はマイナスになった年が2回しかないうえにマイナス幅がすごく小さい
この15年程はリターンが小さいですが、ポートフォリオのリスク調整役として上手く活用できればよいでしょう。

外国債券もプラスマイナスを繰り返しながら28年間の年平均リターンは5.9%
最大の下げ幅のときでも-18.0%ですので、株やREITに比べればリスク・リターンが控えめです。
長期国際分散投資のポートフォリオの一部として取り入れるのは必須でしょう。

外国リートも外国株と同じようにブレ幅が大きく、28年間の年平均リターンは11.1%
ただ、常に外国株と同じような値動きではありませんので分散投資の一つとして取り入れると良いと思います。

この表では各資産に20%ずつ、年27万円を積立投資してきたと仮定しシミュレーションしています。
(運用コストは年0.5%として)

その年によってプラスマイナスがありますが、28年間の年平均リターンは6.7%で、累積756万円の投資に対し、2029万円になる計算です。
(税金は考慮せず)

この割合だと過去28年間の年間の最大騰落率はプラスマイナス30%程になります。
分散投資をすることで、バブル崩壊時の日本株-39.4%や、2008年のリーマンショック時の日本株-40.6%、外国株-52.6%、外国リート-55.5%などの激変を緩和してくれる効果があります。

リスクを抑えたい場合は債券の割合を上げて、リスクをとっても高いリターンを求めたい場合は株やリートの割合を上げればいい、ということになります。

資産運用をするなら知っておくべきこと

1.踊らされる性質
人間は踊らされる性質があり、まわりで運用の成績が良いと聞くと自分も資産運用を始めたくなります(^^;)。仮に、バブル崩壊時の1990年に日本株(TOPIX)に投資したとすれば1年でいきなり40%下落します。株価好調といわれる時には慎重になる、株価が低迷している時にチャンスをうかがう。これが基本スタンスです。
2.長期積立投資
投資で大切なのは安い値段で買って、高い値段で売ることです。とは言っても、いつ資産運用を開始して良いか分からない。過去のデータに基づけば、ある時点で一気に投資するよりも、毎年〇〇万円など時間をかけて投資を行う方がリターン見込みは落ちますが、リスクを抑えられることが分かります。未来も同じ法則が必ず当てはまるとは限りませんが、この28年間を見ると、
国際分散投資を行って、毎年一定額を積立投資した場合、最悪のタイミングで始めたとしても10年続ければいつでもプラスの結果になった、ということが分かります。
3.分散投資
たとえば金利が上がる局面は経済の好調さが一因であり、株価が上がる。逆に金利が上がるとき債券は価格が下がるという性質から、株と債券は逆の動きをしがちであるという性質があります。様々な要因がありますので必ずしもそうなりませんが、株と債券、そして国内外の資産に分散投資をすることで戦略的なミドルリスク・ミドルリターンを狙えるでしょう。
4.為替について
表の利回りはすべて円ベースです。
円ベースで考えれば、円安局面(主にドル高局面)では外国の資産を持っていればいい。為替を考えると混乱してくることがありますが、個人としてはこの考え方だけあれば良いと思います。分かりやすいところで言えば1995年~1998年及び2012年~2015年は円安局面ですので、外国株、外国債券、外国リートは比較的高い利回りを示しています。外国資産の5~7割程は為替の影響があると言われています。
5.リズムがある
2007年にはサブプライム問題がありました。
2008年にはリーマンショック。
それ以前の2003年から2006年は全体的にパフォーマンスが良い
それ以後の2009年から2017年も全体的にパフォーマンスが良い。分散投資をしていると数年おきに大きなマイナスがある感じです。そういうリズムがあります。
たとえば10年間ずっとプラスというのはありませんね。

うまく投資の効果をライフプランにとりいれることができれば、同じ収入・同じ支出でもより経済的に豊かな人生をつくりだすことができるでしょう。

↓エクセル「過去28年間(1990-2017)の投資シミュレーション」をダウンロードできます。

投資の効果とライフプランを考えたいひとへ
【無料】エクセル・ライフプラン表のダウンロードはこちらから▼

※PCからダウンロードください。

▼何か参考になることがありましたらシェアいただけると嬉しいです。